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ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
シーラ・クリフさんとZOOMトーク 令和2年6月16日

ミヤコさん

 ZOOM会議の違和感を身体で感じながらの日々ですが、このツールを真っ向否定することもできず、
 TVやネットで流行りのZOOM対談をコンテンツ化して発信するという手法を取り入れました。
対談(トーク)の主役は、シーラ・クリフさんと丹後の織物関連の事業者のみなさんやアーティストの皆さん。東京、シーラさんのご自宅とここ丹後の事業者の皆さんの工房(オフィス)でのリモート対談です。 「シーラ・クリフ20番勝負!」と題して、1週間毎に発信していく予定です。

 初回は、柴田織物、柴田さん。イケメンでダンディー、着物姿がこれまた最高にお似合いの事業者さん。柴田さんの機織りの技術は、丹後を代表するどころか日本中で唯一無二の職人技。最高水準の技術をもつ職人さんです。もちろん、このコロナによるダメージもあるのですが、日本中からの依頼は絶えません。すごい!の一言。
 この柴田さんとシーラさんのトーク。そもそもお互いリスペクトし合い信頼関係がベースにあるので、過度の緊張感は皆無。トークも「柴田さん、お久しぶり!!!」の笑顔のシーラさんの言葉からスタートしました。 私は、柴田さん宅にお邪魔して、二人のリモートトークをそばで鑑賞(?)。40分ほどのトークでしたが非常に楽しめました。
 シーラさんも柴田さんも普段着である着物姿で、時に商品紹介したり、時に席を離れたり。 目の前のiPad画面を見ながら、お互い顔や商品を近づけて会話する姿は、ZOOMトークぽい動作。
 画面の向こうのシーラさんの表情もこのトークを楽しんでいらっしゃるようで、とても面白い40分でした。
 トーク内容は自動録画できており、次はこの録画素材を編集し、スーパーやテロップ処理をしながら18分くらいに編集します。

 あらためて、このコンテンツ作りに感じることは、手間暇そしてコストをかけずに簡単にできること。
 ZOOMというツールを利用しない時代は(時代とは大袈裟ですが、そんな感じ)カメラマンの手配、お二人合える都合、場所など収録当日までにやらなければならない作業が山ほどありましたが、それがすっかり無くなりました。コストも信じられないほど下がります。20本撮る予定ですが、労力、経費は以前の10分の1かな。いやいや、恐ろしい時代です。
 その一方で、こうしてカメラマン、収録スタジオ、編集スタジオ、それに伴うサポートスタッフが不要(言い方、ごめんなさい!)になります。
 そんなことを考え始めると、生活様式の変化どころか、生きるための職そのものの再考も必要です。
 楽しい時間でしたが、いろいろ考えさせられるひと時でした。
 ミヤコさん、7月にアップします、ぜひご覧になってください。

ヨサヲ
現代版「どこでもドア」は案外つまらん 令和2年6月16日

ヨサヲさま

 ヨサヲさんの感じておられるZOOMの印象。私もリモート会議や動画配信の取り組みに触れて、新しい気づきがありました。「ハンコ文化」とか「顔合わせ会議」の見直しにつながったのは大成果!一方で、何だか手応えがスカスカしているな、とも。
 たとえば、「今夜はコンサート!」とします。配信なら、直前にパソコンの前に座れば準備完了。
 一方、リアルでは結構時間がかかります。電車に揺られ、駅から歩く人の波に揉まれ、横付けしたツアートラックが見えて、爆音が漏れ聞こえ・・。でも、そんな前段階も含めたすべてが「コンサートに行く」でした。ライブハウス好きの友人は「あんなに嫌だった会場のタバコ臭さや、もみくちゃにされる感じも懐かしい」と言います。行き帰りの邪魔臭さも、ライブハウスのもみくちゃ環境も、「嫌なこと」のはず。でも、今思えばその不快さも含めて、記憶に刻まれているようです。
 学校も同じですよね。振り返れば、先生との関係より、教室で過ごした友達との時間が大事でした。もちろん、ZOOMで授業もグループミーティングもできます。けれど、ヨサヲさんの指摘通り、繊細な感情は読み取れない上、夕陽に照らされる放課後の教室や、つるんで帰る通学路もありません。リモートで不登校のこどもたちが授業参加している、というグッドニュースもありました。でも、やっぱり、こどもたちにも「リアルに揉まれて」ほしいなあ。
 今回のコロナ禍で、みんながリモートを経験して、ある意味よかったです。
 だって、リモートという名の「どこでもドア」って、「便利なようで、案外つまらん」とわかったから。経験しなければ、「将来は全部ZOOMで済むやん」と思っていたかもしれません。

 第2波への危険もはらみつつ、まちは徐々に通常営業へとシフトしています。京都市内でも観光施設が、まずは地元の市民・府民を対象に慣らし運転です。
 京都市観光協会のホームページをみると、「京都の文化やおいしい料理を楽しむ絶好の機会。ENJOY IN KYOTO」と地元住民に向けて宣伝しています。写真は西京区のキャラクターたけにょん。かわいく、けなげにマイクロツーリズムを呼び掛けています。
 でもね、私、京都市のこの姿勢に、ちょっとムカッとしたんです。
 だって、コロナ禍でなくても、ふるさとはまず、そこに住む人が幸せで、楽しむためにあるべきでは?観光優先で地元の生活を顧みなかった京都市に「いまのうちに、どうぞ」と言われてもねえ。
往復書簡では、「マイクロなんたら」という言葉が躍る以前から「地元の宝の再発見こそ、観光だ」と掲げてきました。私たちの方が、先見の明あり!ですよね。

ミヤコ
与謝野町観光協会 会員企業
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