ミヤコ様
この4連休はいかがお過ごしでしたか。どこの観光地も混雑した様子がTVで放送されていますが、この後の感染状況が少し気になるところですね。
私は、ホップレンジャーのご縁で、富山市の坂の町フォトロゲーニングに視察そして参加してきました。今回はそのご報告です。
「フォトロゲーニング」ってそもそも何だ?からですよね。実は、私も最近知りました。企業の研修の一環としてチームワーク造成のために地図をもってフィールドを巡る「オリエンテーリング」(若い頃、よくやりました。)に、競技性、スポーツ性、ゲーム性、クロスカントリーの側面、そして観光の側面をミックスさせたエンタテイメントスポーツです。(エンタテイメントというと、競技に参加されている方には失礼になるかもしれません。)
いかにも現代的ですし、さらには、今まさに日々過ごすwithコロナ時代にマッチしています。私は3か月前に知り、ここ与謝野でもこのエンタテイメントができないかという想いもあって参加してきました。
各チームがスタート時点に集合した順にマップを受け取ります。そのマップにはフォトポイントの写真が約50か所一覧となっています。フォトポイントにはそれぞれ難易度に合わせて(距離、標高差など)得点が表示されていて、また食事をしたら〇〇ポイント、電車を見たら〇〇ポイントとか、ゲーム性のポイントもあります。
要は決められた時間に(3時間、5時間)にいかに戦略的にフォトポイントを巡りスマホで写真を撮り、総合得点を競うスポーツでありゲームです。
一方、町中(結構広い範囲=半径5キロ圏内くらい)のフォトポイントを探し巡るので、十分な観光散策として楽しめます。
スタートは7時30分。地図を片手に急ぎ足で町を巡り始めました。フォトロゲリピータ―(競技者)は、さっさと過ぎ去っていきます。まあ、目的が違うからと自分のペースで地図に載ってるフォトポイントを探して歩き続けました。歩き廻ること3時間13キロ。こうしたイベントでもなければ絶対これだけ歩かない。これだけの観光スポットを廻らない。私は時間内で町の中心部を出るようなことはできませんでした。しかしこなれた皆さんは、勝つため=高得点ポイントを獲得するため、先に町を飛び出し最後に中心部を巡るという作戦の方がほとんどでした。
こうして各々チームの参加の目的によって楽しめること、チーム(家族や仲間)で廻る順番の戦略を立てる楽しみ、町というフィールドで楽しめることはこれからのwithコロナの観光のあり方を考える上で。とても参考になりました。ホップレンジャーのご縁で、このフォトロゲゲームクリエイターの方と知り合い、与謝野町での開催企画まで考えられるとは。ほんとご縁の賜物です。
そして、この八尾町は、おわら風の盆の祭りで有名なところ。毎年9月の1-3日に行われる祭りも今年はさすがに中止。町の皆さんはこの悔しさを来年に向けて蓄えているようで、今からエネルギッシュです。
来年は、ぜひこのお祭りも観てみたい!
フォトロゲ与謝野開催に向け、始動です!
ヨサヲさま
京都市内で学生生活を過ごされたヨサヲさんにとって、大学街の報告は懐かしい話題だったようで、よかったです。ハイライト、わびすけ…といった名前を聞くだけで一気に時間が戻ることでしょう。
実はこれ、卒業後も京都市内で過ごしてき私にとっては、ひんぱんに遭遇する「反応」なんですよ(笑)。
先日も大学時代の仲間とリモート飲み会をしたのですが、とにかくみんな京都が懐かしい。大学周辺の写真を見せると「あーッ!」「この店の前でお前、マキちゃんにフラれたな」など、ノスタルジック大会です。多少の現実逃避も感じる、甘酸っぱい思い出の時間。つくづく、彼らにとって京都とは「キラキラした、もう二度と帰れぬ場所」なのでしょう。
考えてみれば学生も観光客も「通過していく人たち」です。一方の私は、彼らの懐かしの場所でこれからも生きていく。つくづく、一時のテキトーな「外の目」に振り回されず、未来に責任を持たねば、と思います。
長月になり、つるべ落としの日暮れに、風の匂いも変わりました。ヨサヲさんの書簡で、金色の穂波が目に浮かびました。コロナ禍でもリモートでは農業はできず、猛暑の夏にも手塩を掛けねば大地は秋の実りをもたらしてくれません。農家の方々には頭がさがるばかり。そうです、やっぱり第1次産業は尊く、そして自然と向き合う人間としての底力があるのはお百姓さんだと痛感します。
実家の家庭菜園では先日、ちょっとした事件が。春に植えたサツマイモの葉がきれい食べられてしまったのです。近所の人に話を聞くと、どうやら、山からシカが下りてきているらしい。確かに、そこそこ市街地を流れる鴨川でもシカがひんぱんに目撃されています。
今夏は府内でも全国でも、クマの情報が多かったですね。近年は、山が荒れて餌がなく、困ったクマやシカが里に下りてくる話をよく聞きます。身近な場所に現れた以上、駆除するしかなく、なんとも切ない結末を迎えます。第1次産業の疲弊は、野生動物と人との関係にも影響しますね。『食害→駆除→ジビエ料理』もいいけれど、根本的には、農村が元気になる以外に、両者共存の明るい解決策は見えないように思えます。
「里の害獣」とは違いますが、最近、印象的な展示を見ました。
コロナ禍で遠出を控えていた先日、久しぶりに訪ねた京都市動物園でのことです。
園は3年前にリニューアルして見所満載なのですが、新設したエントランス2階の資料室は特におすすめ。ここには、ニシゴリラのマック、ローランドゴリラの京太郎といった市民に親しまれた懐かしのスターのはく製とともに、大切に展示されている特別な動物がいました。1932年に飼育員の不注意で脱走し、射殺された小桜(オス、12歳)の皮です(写真)。
悲劇を忘れぬよう、追悼と反省を込めた展示だそうです。里に現れる「害獣」とは違いますが、ヒトと動物の関わりに、なんとなく結び付けて考えさせられました。