ミヤコ様
四条のジュンク堂が無くなる?とてもショックです。学生の街、書店は京都の象徴なのに。
特に四条のジュンク堂は、床面積もちょうどよい加減で、半日いても飽きない空間でしたよね。小規模のいわゆる町の本屋さんの廃業ニュースはしばしば耳にしますが、ジュンク堂となると100万都市規模に立地する大型書店だから、ほんと驚きです。
と言いながら、実は、自分はアマゾンで本を買っている。もちろん新刊本はリアル店舗で購入しますが、時間が経過した本はアマゾンリセール価格で購入することも多々。ショックだ、残念だと思う前に、書店で買えよ!と言われて何も反論できず、自虐的になります。
ジュンク堂の閉店に似た話が、こちらでも。
実は、この3月で道の駅の対面にある、SL広場が閉館します。ミヤコさんもきっとご存じでしょう。ここには、日本で2番目に古い「2号機関車」をはじめ、スタイリッシュなC57や個性的な客車ハブ3号、ハ4995号など27輌が展示されているし、めったに見れない手動式の転車台もあります。
館内は、昭和へタイムスリップした空間が広がってます。
この地域にあるせいか、近年ここを訪れる方がめっきり減少しました。そもそもSLという言葉でさえ死語になっている昨今、仕方ないことかもしれないけど、ジュンク堂同様とても残念です。
閉館ニュース後の土日は、日本中コロナウイルス情報で外出が控えられているにも関わらず、多くの人がこのSL広場に訪れ、帰りに道の駅に立ち寄り、お土産品を買いながら「SL広場が無くなるの残念ですね。」とか「何で閉館?」とか何かしら言葉をかけてくれる日が続きます。
けれど、やっぱり書店と同様に、無くなることがわかってからの行動や気持ちであって、都合のいい移り気な人の気持ちを思い知ります。
こういう事象は、今後加速度的に日本中で発生することでしょう。どんなに歴史的文化的価値があろうとも、助けがないと、生き残れません。助けがないと、存在できません。
生かすも殺すも我々自身であることをもっともっと実感しなくてはならないんじゃないかな、と。
ヨサヲさま
ご指摘どおり、京都の観光地はコロナの影響で閑古鳥です。嵐山や清水寺、金閣寺といった年末まで「狂騒曲」状態だった観光地は人影まばら。昨日、平安神宮のあたりを歩きましたが、前後左右がすかっと見通せて、ひと昔前に戻ったみたい。ただし、まちなかのデパートや地下鉄など生活者としての立ち回り先は、通常とあまり変わらない感じ。京都駅も欧米系や卒業旅行らしき観光客でそこそこ混雑しています。しかし、「爆発前夜」の報道もあって、これからさらに減るのでしょう。
特に影響を受けているのはホテル・旅館業界です。既に、昨年導入された宿泊税に加えて、「供給過多」で廃業が出始めたところを、コロナが直撃。ダメージは深刻です。
私も、最近見つけた旅行予約サイトに驚愕! 「550円」「260円」「850円」など、あり得ない料金が並びます。危機に瀕したゲストハウスの命を削るようなダンピング‥。
いまでこそ、「狙え、富裕層!」のセレブなホテルや、オフィスビルのような安普請のビジネスホテルの林立が目立つ京都ですが、バックパッカーらが素泊まりし、リビングで交流するようなゲストハウスも京都駅周辺を中心に結構ありました。観光ブームで、これら簡易宿泊所は住宅地の中までも一気に増え、そしていま、小規模の旅館とともに廃業が相次いでいるそうです。
ヨサヲさんも、先日京都に来られた際、「予約が取れないどころか、すぐに安くて新しいホテルが取れた」と話されていましたよね。コロナで品薄状態のマスクさながらに価格も一気に高騰して、今はあえなくダウン。みんなが夢見ていた2020年が来たとたん、もうその夢が冷めつつある感じです。
京都市内は、じわじわと姿を変えています。
もうひとつ、「大学のまち京都ならでは」と一目置かれていた商売も激減しています。本屋さんです。
今月末、四条通のジュンク堂が閉店します。本当にショック。
市内中心部の書店といえば、四条烏丸に2軒、河原町三条に1軒。あるにはある。しかし、かつては四条河原町周辺に書店の名店が軒を連ねていたのです。それが、ちょっとアカデミックで個性的な京都の風景だったのになあ。いまやデパートの本売場だけで、1軒もなし。ええのか?これで。
もちろん、「本はネットで」のこの頃です。でも、本屋ってちょっと迷宮みたいで、楽しいじゃないですか。探していた本の横に、ステキな本があったり。レコードショップなんかも同じかな。単なる「お店」ではなく、見知らぬ世界に出会う場所だった‥。
ドラッグストアばかりが目立つ中心部。爆買いする人もなく、がらんとした店内を蛍光灯がこうこうと照らしています。暖冬だけどなんだか寒々しい、2020年の冬の終わりです。