与謝野町観光協会 与謝野日々是

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ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
多様化の時代 令和元年10月16日

ミヤコさま

 ミヤコさんの「ラグビー」お守りのご縁もあって、ラグビーサクラジャパン、またまたやりました!
 見事な勝利でした。台風19号の被害の深刻さの中で、(いろんな考え方、意見はあるかと思いますが)日本中に元気と勇気を与えてくれた、素晴らしい勝利!と、私は思います。

 京都新聞9月22日の日曜社説において、ラグビーW杯について「多様性の魅力を楽しもう」という大見出しで書かれていたことがとても印象的だったので、切り取って壁に貼っています。
 要は、ポジションによる体格・個性の「多様性」もあるけれど、大きな特徴として、チームの編成が多国籍であることが書かれています。(サクラジャパン31人のうち15人が海外出身者、約半分を占める。)ルールとして国籍を問わないことが特徴なのですね。
 我々日本人は、古くからの島国根性のせいか、外国人を容姿やしゃべり方ではっきり区別しています。その区別は決して悪気があるものや敵対意識ではないのだけど、なにか「(日本人と)違う」というものです。正直、自分の心の中にもあったりします。だから、W杯が始まった時点で、多くの日本人が感じていたであろう、違和感。それが、このサクラジャパンの快進撃によって、いつのまにか自然に無くなってきて、日本中(正確に言うと日本中の日本人)が応援する状況になりました。
 実は、サクラジャパンの活躍の大きな成果は、このことではないかと思ったりもします。京都新聞社説の「多様化」。これを日本人が自然に受け入れられたことが功績ではないかと。

 インバウンド3000万人、キャッシュレス社会といったグローバル化、そして多様化が暮らしの中にどんどん入ってきています。この秋からご依頼した着物研究家のシーラ・クリフさんはイギリス人。そんな方に、日本の伝統的着物をPRしてもらうなんて。イギリス人のシーラさんが「(日本の)着物は楽しい!」と言ってくれる不思議さ。もはや、着物を着ることに国籍や容姿など全く関係ない。
 こんな地域でさえ、少しずつではありますが意識改革されつつあります。

 最後にまたまたラグビーの話を。
 故平尾誠二さんが、日本ラグビー発展のために、この多様化を進めた第一人者であることを最近知りました。サクラジャパンの活躍を何より喜んでいるのは、彼なんだろうなあと。キャンパスでくだらない会話をしたことが急に思い出されて、懐かしさで少しうるうるしています。

ヨサヲ
キャッシュレスと賽銭と、そして、ラグビー御守と 令和元年10月16日

 ヨサヲさま

 増税分のポイント還元、キャッシュレス化そのものから遠い高齢者の方々に恩恵が受けられない‥とはまさしくその通りです。もちろん以前から、「知らない人が損をする」制度はいくつもありました。でも、今回はちょっと、「時流についていけないなら、仕方ないですね」という切り捨て意識を感じます。
 「事情がわからない」中高年に加えて、ビッグデータが勝手に使われたり、個人情報が漏洩する事件も相次ぐなか、「プライバシーを差し出してのカード契約が嫌」という人もいるはず。「どこで何を買った」の履歴が丸裸になる電子マネーでの買い物には危険もいっぱいと聞きます。そんなギモンにきちんと答えてくれる人もいぬまま、怒濤のキャッシュレス化が進むのですね。

 先日、賽銭箱の横にネット決済用のQRコードが貼ってある神社のニュースをテレビで見ました。
 実は京都もこの問題に揺れていて、多くの寺院が加盟している「京都仏教会」は、「お布施は宗教行為」として、賽銭やお守りの授与への「キャッシュレスに反対」する声明を出しています。
 京都仏教会といえば、1980年代に3度にわたって京都市の設けた「古都保存協力税(古都税)」など地方税に反対し、「拝観停止」に踏み切った前例があります。さらに、河原町御池の京都ホテルの高層化にも「文化破壊だ!」と反対のノロシをあげました。ことしから京都市でも始まった「宿泊税」や「消費増税」には静観していた仏教会にとって、「キャッシュレス化反対!」は久しぶりのアクションです。

 いくら「キャッシュレス化によって小銭の持ち合わせが減る」とはいえ、賽銭は「寄付」というより、例えばトレビの泉等と同様に、「願いごと」の意味が強い気がします。確かにQRコードは味気ない。
 しかし、お守りも含め、「授与所」「売店」には、仏教会がなんといおうと、京都市内でもキャッシュレス化の波が押し寄せています。たとえば、写真は下鴨神社。私が所持している唯一の電子マネー「PiTaPa」(交通機関用)で、買ってみました。カードをかざして「チョリーン」と音がすると、巫女さんが「ようお参りくださいました」と微笑み、絵馬とお守りを授与してくれました。
  そのお守りも、ヨサヲさんに見せたい!なんと、日本代表頑張れの「ラグビー」お守りと、ボール型の絵馬。すごいな、下鴨神社。おっと便乗商法というなかれ、一応、「明治43年に境内で4人の学生が関西で初めてラグビーボールを蹴った」とあります。いやはや‥。

ミヤコ
与謝野町観光協会 会員企業
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