ヨサヲさま
ご指摘どおり、京都の観光地はコロナの影響で閑古鳥です。嵐山や清水寺、金閣寺といった年末まで「狂騒曲」状態だった観光地は人影まばら。昨日、平安神宮のあたりを歩きましたが、前後左右がすかっと見通せて、ひと昔前に戻ったみたい。ただし、まちなかのデパートや地下鉄など生活者としての立ち回り先は、通常とあまり変わらない感じ。京都駅も欧米系や卒業旅行らしき観光客でそこそこ混雑しています。しかし、「爆発前夜」の報道もあって、これからさらに減るのでしょう。
特に影響を受けているのはホテル・旅館業界です。既に、昨年導入された宿泊税に加えて、「供給過多」で廃業が出始めたところを、コロナが直撃。ダメージは深刻です。
私も、最近見つけた旅行予約サイトに驚愕! 「550円」「260円」「850円」など、あり得ない料金が並びます。危機に瀕したゲストハウスの命を削るようなダンピング‥。
いまでこそ、「狙え、富裕層!」のセレブなホテルや、オフィスビルのような安普請のビジネスホテルの林立が目立つ京都ですが、バックパッカーらが素泊まりし、リビングで交流するようなゲストハウスも京都駅周辺を中心に結構ありました。観光ブームで、これら簡易宿泊所は住宅地の中までも一気に増え、そしていま、小規模の旅館とともに廃業が相次いでいるそうです。
ヨサヲさんも、先日京都に来られた際、「予約が取れないどころか、すぐに安くて新しいホテルが取れた」と話されていましたよね。コロナで品薄状態のマスクさながらに価格も一気に高騰して、今はあえなくダウン。みんなが夢見ていた2020年が来たとたん、もうその夢が冷めつつある感じです。
京都市内は、じわじわと姿を変えています。
もうひとつ、「大学のまち京都ならでは」と一目置かれていた商売も激減しています。本屋さんです。
今月末、四条通のジュンク堂が閉店します。本当にショック。
市内中心部の書店といえば、四条烏丸に2軒、河原町三条に1軒。あるにはある。しかし、かつては四条河原町周辺に書店の名店が軒を連ねていたのです。それが、ちょっとアカデミックで個性的な京都の風景だったのになあ。いまやデパートの本売場だけで、1軒もなし。ええのか?これで。
もちろん、「本はネットで」のこの頃です。でも、本屋ってちょっと迷宮みたいで、楽しいじゃないですか。探していた本の横に、ステキな本があったり。レコードショップなんかも同じかな。単なる「お店」ではなく、見知らぬ世界に出会う場所だった‥。
ドラッグストアばかりが目立つ中心部。爆買いする人もなく、がらんとした店内を蛍光灯がこうこうと照らしています。暖冬だけどなんだか寒々しい、2020年の冬の終わりです。
ミヤコ様
先週、丹後でこの冬初めての積雪を記録しました。深夜から降り続いた雪が、すっぽり田畑を覆いました。日の光を反射する田畑はなんともすがすがしい気持ちにさせてくれます。寒い日でしたが、「今日も一日がんばろう!」って気分になりました。いかにも丹後らしい、のどかな冬の朝でした。
一方、世界は今、コロナウイルスの脅威にさらされています。中国では、感染者数が4万人、死者が1000人を超え、また横浜港ではクルーズ船の停泊が続いています。
テレビでしか見ることができませんが、北京、上海、そして武漢の都市はほぼ経済停止状態。上海にいる友人も先日LINEで、明日から自宅待機とのことと。日本企業にも影響が出てきました。
ツアーの中止、宿泊のキャンセルが相次いでいるニュースも多くなってきました。
先週たまたま京都に行きましたが、思いのほか観光客が少なかったように感じました。そしてここ丹後でさえ、観光客が減ったと聞きます。ミヤコさん、京都はいかがでしょう?
あらゆる業種で影響というか被害が出ているようですが、特に観光産業は大打撃でしょうね。旅行会社、輸送会社、そして宿泊施設、観光施設。ここ数年右肩上がりのインバウンド数、そして経済効果でしたが、急ブレーキがかかった状態。このままだとオリンピック・パラリンピックも危うい?
発生地が中国だけに、情報が錯綜し、デマと真実が全く分からなくなっていることも、さらに不安を駆り立てている一因だと思います。情報が多すぎて、何を信じるべきか?判らないことに対する不安、恐怖。これも情報過多時代の弊害かもしれません。目に見えませんが、地球規模で情報が飛び交っている気がします。あらためて、超高度文明社会の欠陥を思い知ります。
あらためて、TVに映る中国各都市の様子、クルーズ船から届けられる情報は、のどかな冬の朝とあまりにも対照的です。
すっかり、観光客という麒麟は、来なくなりました。
麒麟とは、平和の使者が連れてくる霊獣。早く、ほんとうの麒麟が現れますように。