ミヤコ様
先週、丹後でこの冬初めての積雪を記録しました。深夜から降り続いた雪が、すっぽり田畑を覆いました。日の光を反射する田畑はなんともすがすがしい気持ちにさせてくれます。寒い日でしたが、「今日も一日がんばろう!」って気分になりました。いかにも丹後らしい、のどかな冬の朝でした。
一方、世界は今、コロナウイルスの脅威にさらされています。中国では、感染者数が4万人、死者が1000人を超え、また横浜港ではクルーズ船の停泊が続いています。
テレビでしか見ることができませんが、北京、上海、そして武漢の都市はほぼ経済停止状態。上海にいる友人も先日LINEで、明日から自宅待機とのことと。日本企業にも影響が出てきました。
ツアーの中止、宿泊のキャンセルが相次いでいるニュースも多くなってきました。
先週たまたま京都に行きましたが、思いのほか観光客が少なかったように感じました。そしてここ丹後でさえ、観光客が減ったと聞きます。ミヤコさん、京都はいかがでしょう?
あらゆる業種で影響というか被害が出ているようですが、特に観光産業は大打撃でしょうね。旅行会社、輸送会社、そして宿泊施設、観光施設。ここ数年右肩上がりのインバウンド数、そして経済効果でしたが、急ブレーキがかかった状態。このままだとオリンピック・パラリンピックも危うい?
発生地が中国だけに、情報が錯綜し、デマと真実が全く分からなくなっていることも、さらに不安を駆り立てている一因だと思います。情報が多すぎて、何を信じるべきか?判らないことに対する不安、恐怖。これも情報過多時代の弊害かもしれません。目に見えませんが、地球規模で情報が飛び交っている気がします。あらためて、超高度文明社会の欠陥を思い知ります。
あらためて、TVに映る中国各都市の様子、クルーズ船から届けられる情報は、のどかな冬の朝とあまりにも対照的です。
すっかり、観光客という麒麟は、来なくなりました。
麒麟とは、平和の使者が連れてくる霊獣。早く、ほんとうの麒麟が現れますように。
ヨサヲさま
「麒麟がくる」見応えありますね!斎藤道三の「お茶で毒殺」をめぐる伊右衛門の粋なツイートもあり、話題性も十分です。
確かに、衣裳の派手さが賛否両論です。「戦国時代=地味」はまったくの間違いで、彼らは競い合うようにおしゃれだったといいます。きものだけではなく、たとえば、兜。鳳凰や蝶を載せた奇抜なデザインから、1メートルに迫る三日月型の飾りや羽根を付けた兜もあり、敵ならずとも、度肝を抜かれます。
装具やきものの色遣いでは、たとえば、武田や真田の「赤備え」が有名ですよね。鮮やかな朱色や赤が合戦場でもかっこよかったことでしょう。
ちょっと心配なのは原料。兜や甲冑の赤は、当時の貴重な「辰砂」で出されていたそうです。しかし、武将をはじめ、当時の人々が普段まとうきものは草木染めが主流では?自然由来であそこまで出せるかは少し疑問です。それに、周囲の草原や空までが蛍光色で目がチカチカしちゃう。これは、気合いのこもった4K撮影を、4K対応ではないテレビで見ているせいでしょうか?
しかし、いずれにせよ、「昔は地味」という固定観念に一石を投じるのは大賛成!
私は仕事がら映画についての話をする機会が多いのですが、いまの若い人が「モノクロは白黒映画で地味」と思っているから、残念なのです。
一見モノトーンにみえても、白と黒の間には、無数の美しいグレーのグラデーションがある。ヴェネチア国際映画祭でグランプリを獲った溝口健二の「雨月物語」「山椒大夫」などは、観ているうちに豊かな色彩すら感じます。
実際の現場は色彩に満ちていたはず。体感するなら、マーティン・スコセッシ監督の映画「ヒューゴの不思議な発明」がおすすめです!20世紀はじめに実在した映画監督を描いたステキな映画で、モノクロ・サイレント時代の撮影現場がいかにカラフルで活気に満ちていたかを忠実に再現しています。私は大好きで何度も観ています!
さて、「凍てつくような寒さ」を感じないままに1月が終わり、今週は節分でしたね。厄よけとともに立春大吉を味わいに、市内屈指の節分詣の名所・吉田神社(左京区)に出掛けました。迫力満点の「鬼やらい」はもちろん、お楽しみは福豆に付いた抽選券で当たる大福引き大会!境内には、お菓子から旅行券、車まで、企業から提供された景品が並び、思わず「とらぬ狸」で射幸心をあおられました。
今回のメイン写真は、旧年の神棚飾りや護符を炊き上げる「火炉祭」の巨大な御座です。露店が並ぶ参道や人々でごった返した境内は、ウイルス予防にマスク姿も目立ちます。厄よけの願いを込めて、浄火でウイルスを駆逐してほしい!