ヨサヲさま
京都市内でも少し北に、そして山手に行くと、緑のもみじの先っぽが暖色に染まり始めています。普段も騒がしい市内ですが、11月の三連休でいよいよトップシーズンが幕を開けた感じです。
天橋立の丹後きものまつり、盛況おめでとうございます!
注目はもちろん、シーラさんですね。
シーラさんは着こなしとともに、あの銀色の髪もすてきです。カラフルなきものに映えて、とてもファッショナブル。最近は日本人女性も、髪染めせずにグレイヘアで明るい色を着こなすカッコいい女性が増えました。自分の個性を愛しておしゃれを楽しむシーラさんの姿勢や哲学は、そんな女性たちにも勇気を与えるはずです。あやかりたい!
外国からもたらされた多様性やグローバルシーンといえば、イベント類もそうですね。
クリスマスにバレンタイン、そして、近年では何といってもハロウィンです。いずれも、起源である大切な宗教的な意味合いは脇に置いて、日本で独自のアレンジを加えて、定着しました。
ハロウィンが定着したのは、家族やカップルで過ごすことの多い他のイベントとは違い、「仲間とワイワイ楽しめるから」だそうですね。私はこの「仲間とワイワイ」が苦手で、正直、ハロウィンが嫌いでした。ところが今年、あるハロウィン・イベントに関わり、ちょっと考えが変わりました。
それは地元商店街の「かぼちゃカービング」でのボランティア。京都・北山の商店街では毎年、亀岡から大量のかぼちゃを仕入れて、来場者にカービングを楽しんでもらっています。50キロ以上ある「オバケかぼちゃ」から、手のひらサイズまで。底を落として、スプーンで内側をきれいにし、眼や鼻をくり抜けば・・・秋の丹波の豊かな実りがケルトの魔物「ジャック・オー・ランタン」に大変身です。
刃物も使うし、力も要るしで大変なのですが、親子を中心に大盛況でした。出来不出来なんて関係なし。みなさんかぼちゃまみれになって作業に熱中し、完成したランタンを満足そうに持ち帰っていました。力を合わせてカービングした経験も、夜、玄関で怪しく光っていたランタンの光景も、きっと家族の大切な思い出になるはず。なんだか私まで「ハロウィン、いいな」と、温かい気持ちになりました。
海外から来たイベントは、日本文化への定着まで紆余曲折。楽しんでいる人がいる一方、大量動員された警察官vs.ガス抜き的などんちゃん騒ぎで、ことしも逮捕者が出ました。でもきっと、そんな時期を経て、みんなが上手に楽しむようになるのでしょう。
ラグビーしかり。シーラさんの着こなしもしかり。やがて、本家本物も驚くほどの進化を遂げます。そして、相互にリスペクトし合う。これぞ、文化の醍醐味、真の国際交流ですね。
ミヤコさん
最近こちらは、めっきり涼しくなりました。京都のほうはどうですか。
サクラジャパン、残念でしたね。ほんと、ここまで日本中を沸かせてくれました。私も、久しぶりにTVの前で釘付けになりました。来年のオリンピック・パラリンピックに向け、この盛り上がりが持続するといいですね。テニス大坂なおみ選手やバスケ八村塁選手も活躍しています。ラグビーに続け!ですね。
おっと、まだラグビー、3位決定戦や決勝もこれからでした。まだまだ、ラグビーも盛り上がります!
10月19-20日は、天の橋立で着物祭りが開催されました。20日には、700名の着物姿の参加者で賑わいました。多くの人が着物で町を散策される風景は、いかにもこのエリアのイベントらしくていいものだと実感しました。
イベントに参加されたみなさんの着物姿は誰も素敵でした。でも圧倒的に存在感があったのが、シーラさんとそのお友達のみなさん。4人が歩く道すがら、着物姿の日本人からサインを求められたり、一緒に写真を撮ってほしいと頼まれたり。たしかに、彼女たちの着物姿はとても映える。そしてとても明るく楽しそうにみえる。一緒に写真を撮りたくなる気持ち、わかる気がします。
日本の文化に憧れた外国の方がいつのまにか、日本人から憧れられている不思議さ。さらには、日本の文化を楽しんでいる外国の方に感化されて、日本の文化を楽しむ日本人。こんな光景もまた、多様性時代のワンシーンでしょうか。
実は、我々日本人からすれば、シーラさん一行はひとくくりの「外国の方」でみてしまいがちですが、4人はそれぞれ国籍が違います。シーラさんはイギリスですが、ご友人はドイツ、エクアドル、アメリカがそれぞれの母国。ほんとうにグローバルです。各々の国の文化・習慣を超え、日本の着物を通じ食を通じて楽しみを共有することも、とても不思議に感じます。
こんな多様性・グローバルシーンの一方で、ナショナリティを強く感じたことを。
先日の天皇陛下即位の礼 「即位礼正殿の儀」、厳かで雅な時間と空間でした。音だけで進む儀式、静の荘厳さ。日本人でさえ寄せ付けない何とも言えない空気感、日本のオリジン、神秘性をTVの映像越しにでさえ強く感じました。
世界の人は、この映像を見てさぞ日本に興味をもったことでしょう。エキゾチック、ミステリィという言葉だけでは表せない、なにか特別な感覚も。
あらためて、不思議な国ニッポン。