ヨサヲさま
「嵐」とともに2020年は去り、新年の私の楽しみは高島屋京都店でのシーラ・クリフさんのトークショーでした。ヨサヲさんの残念がられた通り、「密」を警戒してのこじんまりとした開催。実は私の母がエントランスで「会場はどこですか」と聞いたのですが、「本日、そのような予定はありません」という答えだったそうです。ちょっと、やりすぎ?
とはいえ、トークの内容は素晴らしかったです。
いっけん堅苦しく思えるきものだが、着る人に合わせてフィッティングできる自由度の高い衣装であること。「着る機会がない」は言い訳で、すべての場所がきものに適していること…。膝を打つことばかりでした。
「6、7割の白生地生産を担う地域なしに、日本のきものはありません」と、丹後の生産者への深い敬意と愛情も感じました。
業界への賛美だけではなく、「消費者に届くまでに高価になっちゃう」と、流通の在り方をチクリと指摘されたのも、シーラさんの正直な人柄を感じてファンになっちゃった!
シーラさんは、安価な化繊や綿のきものも「きものすそ野を広げる上で大切」と話されました。観光地のレンタルきものや夏の浴衣とともに、1年で最も晴れ着が注目されるのは、何といっても成人式です。
ことしも古典柄の正統的な振袖から、胸に大きなリボンを結んだり、カールさせた長い髪を垂らしたままの和洋折衷のスタイルまで多彩です。例年は、「品がない!」とむかっ腹を立てていましたが、今年は「これもすそ野。大いにやって頂戴!」と大きな構えでいたところ…「成人式の中止か延期」の自治体が相次ぎました。
私は成人式にあたって、祖父が振袖を仕立ててくれました。晴れやかな気持ちとともに幸せな思い出が甦ります。それはレンタルであっても同様でしょう。
女性は一生美しい存在ではあるとはいえ、若さと未来への希望に輝く1日はやっぱり晴れ着で祝ってあげたい。それが叶わないとしたら残念です。
緊急事態宣言前夜の京都市では11日、賛否両論のなか、式は決行されました。当日朝から岡崎公園周辺は大渋滞。ようやくたどりついた会場は、「久しぶりに密を見た!」という状態で、ちょっと複雑な気分。「おめでとう!でも、晴れ着出資者の両親や祖父母にウイルスは持ち帰らないようにね」と心で願いました。
式に出席した成人も、家で迎えた成人も、コロナ禍で大人の一歩を踏み出した彼らの前途が、希望の灯を感じる未来でありますように。
新年、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
1年前の今頃、2020年がこんな年になるとは誰も予想できなかったですよね。夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催で世界中から来られた皆さんと国家的お祭りに熱狂し、夢と希望に溢れる最高の1年になると日本中の誰もが想像してました。このお祭りが2020年の軸となり日本中が盛り上がり経済飛躍の1年となり、この新年はオリンピックロスの空虚感と疲れで静かで平穏なスタートだったはずです。
が、この新年は同じ疲れでもコロナ疲れであり、静かといっても外出自粛という正反対の新年です。
今やコロナ感染者数が増加し続け、まさに「非常事態宣言」の発令寸前という状況です。どうやら、今年1年もこのコロナと付き合う不憫な生活が続きそうで、おめでとうございます、なんて言っておられないかもしれません。
ほんと、一刻も早い普段の生活に戻れることを切に望みます。このままじゃ、あまりに若い人が可哀そうでなりません。彼らの1年はオリンピック・パラリンピック選手、関係者の皆さんと同様、最も貴重な時間ですから。
さて、こうしたコロナと日々向き合いの中、1月3日に日本橋高島屋で「シーラ・クリフ×丹後ちりめん」のコラボイベントが開催されました。控えめなイベントにはなりましたが、シーラさんの初の京都でのトーク・ショーもあり、シーラさん、高島屋さん、事業者の皆さんに感謝でいっぱいです。本来なら新年の初売り、福袋の販売で館内中大盛況のはずでしょう。残念で、悔しいです。
本来、2020年は「丹後ちりめん創業300年」のイベント、PRの一年になる予定でした。が、それもままならず、この高島屋呉服売り場でのイベントも昨年10月頃に、多少に日本中が落ち着くことを想定しつつ突貫で企画したものでしたが、結果思うような状況になりませんでした。やはり少し残念な気持ちです。あらためて、悔しい!
あっ、新年早々、こんな後ろ向きの話、よくないですね。
気を取り直して、今年も頑張ります!コロナと向き合い、コロナと寄り添い、こういう状況だからこそ新たな発見や取り組みもあるかと思います。
ミヤコさん、今年も一年お付き合いください。今まで見たことのない景色を一緒に見ましょう!