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ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
「ほんまもん京都」に驚いた! 平成31年4月23日

ミヤコ様

 京都三大祭り。へぇーな話をありがとうございます。岩倉具視の関与は聞いたことがありました。ただ、彼の人物像、NHK大河のコズルい策士なイメージがぬぐえません。(笑) なので、この古都再生の裏に何の取引があったのだろうと勘ぐってしまいます。巨額な金が動いたとか(笑)。で、お札の話。
 経済人・・・・、そうですね。そもそも経済人はお金の匂いがします。違和感はたぶんそこなんだと思います。ただ、資本主義経済においては、どんな職業でもどんな方でも基本背景にお金が動いています。となると、相応しい人って誰がいるんだろう?と思ってしまいます。そもそも、人が必要なのか、と。
 もっといえば、今後のキャッシュレス社会への移行の中、お金そのものを持たなくなのではないかと思うのです。お札をまじまじと見るのは、冠婚葬祭行事だったり、お年玉だったりですが、それも個人口座にダイレクトで振り込まれたり、スマホ同士で金を移動できる仕組みになるかもなあ。
 お札そのものへのこだわりが、まったく無くなるのではないかと思います。

 話は変わりますが、先日、和束町のお茶生産者の方にお会いしてきました。和束町、実は今まで一度も行ったことがありませんでした。お話を聞くと、世の中に「宇治茶」として出回る半分近くは和束町のお茶とのこと。この年にして、そんなことも初耳でしたし丘陵地のお茶畑の風景も初めてお目にかかりました。
 その足で、笠置町、南山城村へ。いわゆるこのあたりが、京都府南部エリアなのですが、正直、今日まで京都府にこんなところがあるなんて、と思った次第、びっくりな1日でした。
 東京資本の「なんちゃって京都」とは対照的に、「ほんまもん京都」をみたようでした。JRの「そうだ、京都行こう。」キャンペーンも、京都市の枠を超え、京都府のPRをしてほしいものです。

ヨサヲ
「なんちゃって京都」に気をつけて 平成31年4月23日

ヨサヲさま

 「花冷え」で相変わらず天候は気まぐれですが、季節はめぐり、もう祭りシーズン目前なのですね!
 花が終われば山里は緑に染まり、そして田んぼの準備も始まります。祭りは豊穣の予祝と聞きました。始まりの今年は、きっとにぎやかで幸せな雰囲気に包まれますように!
 京都でも「令和」を祝い、都を護る上御霊、下御霊両神社の神輿がことしに限って京都御所まで巡行するそうです。連休とも絡み、ますますにぎやかになりそうです。

 ところで、ヨサヲさんは、京都の三大祭りを褒めてくださったけれど、実は結構途絶えたり、戦略的につくられたりしてます。
 たとえば葵祭。始まりは確かに平安初期ですが、応仁の乱後は数百年、江戸中期に復活後も明治維新前後の混乱で再びストップ。明治16年にある人物が「復活させよ」と意見しなければ、そのまま消えていたとも言われています。
 その人物とは岩倉具視。彼は亡くなる半年前、葵祭の復興や平安神宮の新設を提言しました。時代祭は平安神宮の完成記念に始まった新しい祭りだし、考えてみれば、京都は岩倉によって戦略的に「新しく」古都再生されたのです。
 岩倉といえば、お札のデザインも変わりますね。
 「経済人が1万円の顔」って、どう思います? 価値観の核を経済に置くいまの考えを反映しているよう。哲学者、教育者の的な方向性が、私は好ましく思うのですが。

 そうそう、先日来のホテル乱立とともに「東京資本」の浸食を感じた件がありました。
 このごろ京都駅ではみやげスペースがハンパなく広がっています(写真)。
 駅は通勤の地元民も使うので、惣菜や日用雑貨の売場が充実していたのですが、ことごとく土産売場に変わっています。ジェイアール京都伊勢丹の地下食品売場もことし、みやげ用の銘菓やスイーツコーナーが増床・拡充されました。
 先日、出張の際、ここで「京都の老舗喫茶店のオリジナル菓子」っぽいものを購入しました。いったい実店舗はどこなのかな?と裏書きを見ると、何と東京の洋菓子メーカーの製品。だ、ダマされた!
 老舗洋菓子店の知り合いに聞くと「このごろ多いでっせ」だって。こんなのアリ?

ミヤコ
与謝野町観光協会 会員企業
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