ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
春満開、雛とこけしで女子トーク 平成31年3月6日

ヨサヲさま

 弟夫妻が学生時代の友人を訪ねて、丹後半島に泊まりがけの旅をしました。帰宅第一声が「ことしは雪、全然なかったわー」。大江山のスキー場は数年前に閉業されたし、スイス村スキー場は今冬、営業できずじまいとか。私たちはもちろん、一番残念に思われているのは地元の方々に違いありません。
 このうえは、「ひなめぐり」ができるだけポカポカ陽気に恵まれますように!
 この時期に旅しますと、旧街道沿いの地域では、必ずといっていいほど「旧家の雛飾り」をイベント化しています。各地が雛まつりをアピールするなか、本格きものと結びつけたちりめん街道の「ひなめぐり」はひと味違った催しになることでしょう。
 先日、「雛飾りは1代?」がプチ論争になっていました。確かに、雛人形は女児の誕生時に親戚から贈られるのが通例です。私もそうでした。でもそうなれば、代々受け継ぐ人形に加えて、新たな人形、となります。雛人形は一対の内裏雛だけでもボリュームがあり、現代の都会の住宅事情では到底収納できません。
 みなさん愛着ある人形を泣く泣く手放す、という決断をされるのでしょうが、そこで思い出されるのが、3年前のユニバーサル・スタジオ・ジャパンでの騒動です。人形供養で有名な淡嶋神社(和歌山県)が奉納された雛人形などをUSJのお化け屋敷に提供していて大ブーイングとなりました。各地の淡嶋神は女性の守り神でもあり、このニュースを聞いた時は「さすがにアカンやろ」と感じました。
 少し時間がたった今、「人形たちも結構、楽しんでいたのかも」と思うようになりました。暗い蔵にしまわれて忘れられるより、にぎやかで楽しい遊園地でのお仕事。閉園後には、「今日の怖がらせナンバーワンはワタシ」「男子と来ている女子、騒ぎ過ぎ」などの女子トークで盛り上がっていたかもしれません。
 京都市内からもお人形の話題をひとつ。
 ただいま、京都文化力プロジェクト「街にアートがPOP UP!」と題したアートイベントの一環で、岡崎公園(左京区)の京都市美術館別館前に、アートユニット・ヨタによる全長12mのこけし「花子」が出現中です(17日まで)。こちらも伝統背負って頑張ってます。
 写真撮影前日までは立っていたのですが、この日からは寝姿。ときどき「気持ちいいの」「いい感じ〜」としゃべったり、童謡を歌ったりして、カワイイです!インスタ映えも満点で大人気。ぜひ、巨大だけどキュートな花子に会いに来てください。

ミヤコ
春近し、雛祭近し。 平成31年3月6日

ミヤコ様

 前回のお便りに少し触れたように、今年は雪が降りません。スノーシューが季節外れに感じるくらいなとても陽気な天候です。春近し、です。
 京都も春がまじかですね。満開の紅梅の京都御苑、すばらしい。一足早い京都の姿にうっとりします。

 こちらは、目下3月2日からのちりめん街道での「ひなめぐり」イベント準備に大忙しです。ちりめん街道沿いのお宅では、雛飾りの準備が始まりました。
今年は3月2日からの10日までの9日間。この街道に、「明治」「大正」「昭和」の雛が並びます。年号の雛が並ぶという意味では「平成の雛」も今年が最後、最近キーワードになっている「平成最後」、の雛壇です。来年からは「○○の雛」が一番新しい雛壇になります。
 雛祭とは、「桃の節句」と呼ばれ、女子の健やかな成長を祈る節句の年中行事、とWikiに記されています。しかしながら昨今の女性は、健やかな成長どころか、世界を相手に大活躍。テニスの大坂なおみ選手をはじめ、JRAの藤田菜七子ジョッキー、フィギアスケートの紀平梨花選手など若手の女性の活躍が目覚ましく。なんとも頼もしいばかりです。
 そんな時代にあってか、ちりめん街道の「ひなめぐり」もイベントに工夫を凝らし、3日には京都市から入柿友香さんを迎え、もっともっと着物を日常から気楽に楽しむことについて講演して頂く予定です。若い方にぜひ聞いてもらいたいです。また、昨年はイラスト柄の着物を作りましたが、今年は帯を作成。伝統や文化を継承しつつも、よりカジュアルにより大胆に今の時代の元気な女性に合致した着物の提案です。先週の京都新聞に京都の女性図案家、川原マリアさんが紹介されていました。着物にサングラスとブーツ、着物に白いベールなど。目指す方向として勉強になります。

 絹からSILKへ。着物からKIMONOへ。ちりめんからCHIRIMENへ。
昨今の女性に負けじと、この町もグローバルで勝負をかける思いです。

ヨサヲ