ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
宇治茶と抹茶とスイーツと 令和元年5月3日

ヨサヲさま

 和束町に行かれたのですね!お茶関連の仕事で何度も訪れたことがあります。
 特に「初和束」は感動されたと思います。360度、緩やかな茶畑の丘陵に囲まれる「茶源郷」(言い得て妙!)体験はなかなかできません。
 外国人にも大人気で、あの星野リゾートがインバウンド向けのホテルを検討中とか。ちょっとシャクですが、さすがの目の付け所です。

 「宇治茶看板」問題にも最近は動きアリです。
 世帯の2割が茶農家で、ご指摘の通り、府内の茶葉生産の4割を担います。なのに、「宇治茶」と銘打って出荷される。かつては「仕方ない」で済んでいたかもしれませんが、地域には地域の誇りがあります。しっかりと「和束茶」とする例も増えてきました。
 「玉露」が得意な京田辺市、「緑茶発祥の地」である宇治田原町など、「宇治茶」と十把一絡げにされていた地域でも、同様の動きがあるようですよ。

 「新茶」のシーズンで、コンビニにも抹茶スイーツが増えてきました。
 抹茶はすっかり京都を代表するスイーツの定番ですが、今に続く抹茶ブームは2001年のスターバックス「抹茶ラテ」が最初らしいです。日本国内限定フレーバーか?と思いきや、なんとアメリカ発。この抹茶ブーム、逆輸入なんですって。

 カフェに、京土産に、コンビニスイーツ‥。
 さぞ茶どころは喜んでいるだろうと思いきや、そうでもないらしいです。
 抹茶の原料になる「碾(てん)茶」は、長い間、茶葉全体の2%程度に過ぎませんでした。高級な碾茶は茶道用に、手間ひまかけて限定栽培されていたのです。
 しかし、最近の抹茶ブームで「とにかく抹茶が足りない!」に。
 急激に増えた需要に対応するため、農家は新しい機械を導入して、つくる茶の種類を変えているそうです。さらに、なかなか手間暇をかけられないため、質的に劣る製品も。なのに、一律に「宇治抹茶」と箱書きされてしまいます。
 こんな戸惑いの一方で、茶葉を淹れてゆっくり飲むスタイルは衰退の一途。
 地域を歩くと、「抹茶ブームはありがたいが、生産地は本当にこれでいいの?」という声をよく聞きます。
 抹茶スイーツは確かにウマイ! でも、抹茶味を含むたび、私はちょっと複雑な気持ちになります。

ミヤコ
「ほんまもん京都」に驚いた! 令和元年5月3日

ミヤコ様

 京都三大祭り。へぇーな話をありがとうございます。岩倉具視の関与は聞いたことがありました。ただ、彼の人物像、NHK大河のコズルい策士なイメージがぬぐえません。(笑) なので、この古都再生の裏に何の取引があったのだろうと勘ぐってしまいます。巨額な金が動いたとか(笑)。で、お札の話。
 経済人・・・・、そうですね。そもそも経済人はお金の匂いがします。違和感はたぶんそこなんだと思います。ただ、資本主義経済においては、どんな職業でもどんな方でも基本背景にお金が動いています。となると、相応しい人って誰がいるんだろう?と思ってしまいます。そもそも、人が必要なのか、と。
 もっといえば、今後のキャッシュレス社会への移行の中、お金そのものを持たなくなのではないかと思うのです。お札をまじまじと見るのは、冠婚葬祭行事だったり、お年玉だったりですが、それも個人口座にダイレクトで振り込まれたり、スマホ同士で金を移動できる仕組みになるかもなあ。
 お札そのものへのこだわりが、まったく無くなるのではないかと思います。

 話は変わりますが、先日、和束町のお茶生産者の方にお会いしてきました。和束町、実は今まで一度も行ったことがありませんでした。お話を聞くと、世の中に「宇治茶」として出回る半分近くは和束町のお茶とのこと。この年にして、そんなことも初耳でしたし丘陵地のお茶畑の風景も初めてお目にかかりました。
 その足で、笠置町、南山城村へ。いわゆるこのあたりが、京都府南部エリアなのですが、正直、今日まで京都府にこんなところがあるなんて、と思った次第、びっくりな1日でした。
 東京資本の「なんちゃって京都」とは対照的に、「ほんまもん京都」をみたようでした。JRの「そうだ、京都行こう。」キャンペーンも、京都市の枠を超え、京都府のPRをしてほしいものです。

ヨサヲ