ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
「資本主義経済のツケ」 平成31年4月10日

ミヤコ様

 まもなく、新しい年号「令和」時代が始まります。テレビで観る菅官房長官の緊張したお顔が印象的でした。よほど大事(おおごと)なセレモニーに感じました。(笑)
 平成時代のなんとも重い幕開けとは異なり、ちょっとした浮かれ気分、お祭りムードを感じます。

 お祭りと言えば、今年のGWは10連休。ミヤコさんはどんなご予定かしら。
 こちら与謝野町は4月最終日曜日(今年は28日)を皮切りに、5月4日まで加悦谷祭・岩滝祭・曳山祭が行われます。与謝野町全域で行われる、毎年恒例の大行事です。
 今年は10連休ということもあって地元町民、観光客など多くの方で沿道が賑わうことが予想されます。京都の葵祭・祇園祭・時代祭りのような大イベントではありませんが、地元の人たちの本気度は京の祭りにひけをとりません。

 この春に、このお祭りをすべて網羅した「与謝野町お祭り総合パンフ」を作成しました。3町が合併して以来、与謝野町の祭りとしての認知はありましたが、このようなツールは初めてとのことでした。当初は来町される観光客様用にと考えていましたが、作成途中より地元町民の方からの要望が強く、結果大幅な部数増となりました。全戸に配布される地域などもあり、強いお祭り熱(パワー)を実感しております。
 わが町においても少子高齢化・若者の都市部流出によって、共同社会の体をなさず、どんどんお祭りの当事者が減少。担ぎ手不足、後継者不足は深刻な問題です。このままでは、お祭り自体存続できなくなり消滅の恐れがあります。
 しかしながら、パンフごときでこの盛り上がりを肌で感じると、あらためて絶対に無くしてはならないものと強く感じます。

 京都市のホテル建設ラッシュは、多かれ少なかれ地元共同社会を破壊していることでしょう。千年の都に根付いた各々共同体独自の祭礼や行事も多いはずです。
 資本主義経済・グローバリズムは人を幸せにする仕組みのはずだったのでしょうが、昨今は人の幸せを奪う仕組みになっているように思います。

 京都は一年にしてならず、ですが、破壊は一年もかかりません。
 地方も都市も行き過ぎた資本主義経済のツケが回って来ているようです。
 なんとかせんと、!(難都か千都か)

ヨサヲ
「迎合都市」に未来はない 平成31年4月03日

ヨサヲさま

 花の季節。美観のために植えられた桜の並木よりも、私は山里で命を紡いできた千年椿に大いなるロマンを感じて、ひかれます。毎年新しい命を芽吹かせる巨樹は、もうそれ1本でパワースポットですね。間もなく開ける「令和」の時代も、さらにその先も、千年椿はここにいて、移り行く時をみつめ続けるのでしょう。

 さて、京都市内も花の季節。
 普段からの混雑に輪をかけて凄まじいことになっています。八坂神社周辺の祇園界わい、哲学の道から南禅寺、北野天満宮から平野神社など。桜の名所まわりは狭い筋にまで人があふれ、「これが観光ポスターと同じ場所?」の嘆き声が漏れ聞こえます。
 相変わらず車も多い。たとえば、市内に入る名神高速東インターは、降りた先の府道がせいぜい片側1、2車線程度。インターから名所付近まで渋滞し、降りられない車で高速が混む。他府県ナンバーが立ち往生している府道は生活道路でもあります。訪れる人も不快、迎える地元も不快の悪循環です。

 それでも、各所でホテルは建設中。ホテル建設って、ヨサヲさんのいうところの「究極の迎合」かもしれません。
 たとえば、ホテル激増で、普通のオフィスビルがホテルに鞍替えする例が目立ちます。
 中小企業や若いベンチャーが京都に根ざして経済活動をしようとしても、オフィスが見つからない。地元より、観光優先なんです。
 急騰した家賃を払える企業は、LINEやサーバーエージェントといった首都圏から来たIT企業や全国展開のフランチェイズ店ばかり。
 京都市ではいま、オフィス不足解消のために、景観条例による高さ規制を緩めようという議論まで始まりそうです。本末転倒と思いませんか?
 他都市の価値観やお金に振り回される、京都(市)、大丈夫でしょうか。

 私の住んでいる市内北部地域はホテルが少ないのですが、最近、このあたりにもホテルの噂が。付近は府立植物園や陶板名画の庭(写真)がある、おっとりとした雰囲気の市民の憩いのエリアです。

ミヤコ