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シーラクリフの きもの日々是
March 28, 2020

ヴィクトリア&アルバート博物館から丹後へのお便り

こんにちは、丹後!私はロンドンからこのエッセイを書いています。ロンドンにいながら着物のことについて書いているのも変な感じがするかもしれませんが、私がここにいるのには特別な理由があります。この度、ビクトリア&アルバート博物館で、日本国外では過去最大級の着物展が始まったのです。

このビクトリア&アルバート博物館は150年以上もの間、世界中の美しい美術工芸品を収集してきた特別な場所です。展示されている日本の工芸品としては浮世絵、印籠、茶碗などのコレクションが充実しています。また、江戸時代以降の着物も多数展示されています。展覧会のタイトルはまさに「KIMONO」。サブタイトルに「京都からキャットウォークへ」とあるように、着物というものが歴史上常に変化して新しい影響を与えたり、吸収してきたことについて強調されています。今回の展示会のテーマは着物が日本文化の一部であるだけでなく、ファッショナブルな装いであることをアピールすることだそうでした。

今回私が参加した経緯として、これまで現代の着物デザイナーを紹介したり、展覧会に関する本に書いたりしている中で、オープニングパーティーに招いていただき、デザイナーと共に訪れることができました。現地で着物展を見ようと何百人もの人が並んでいる風景を見て、どれだけワクワクしたか想像できますでしょうか?当日パーティ会場では大きな木の扉が開くのを待ち、学芸員さんがお出迎えしてくれました。シャンパンをいただいて幻想的なエントランスホールで写真撮影などを楽しみました。その後、とても広い館内を歩いて着物展を見ることができました。

最初は、茶緑の壁や竹垣のある空間で展示を見ました。その場所は江戸の世界を連想させるもので、着物の直線的なラインをイメージしたドレスや、西洋のスーツを着物にした調度品の時代が続いています。また鏡張りの部屋では、銘仙やモダニズムの着物に見られるモダニズム感を醸し出しており、最後には巨大な白い空間へと繋がっていきます。そこでは現代の着物だけではなく、着物風のモチーフ、着物から着想を得た洋服も展示されています。

 

第一部では、デザイナーたちの作品である着物が一気に展示されています。世界的に有名な美術館で展示されている着物を見ながら、彼らと一緒にその場に立てたことは私にとって感動的な瞬間で、ふと涙が出るほど感動しました。

私は故郷ロンドンでこんな素敵な着物展を見られることなんてこれまで想像もしていなかったんですね。スターウォーズで使われた衣装や、ビョークやマドンナが着ていた着物にインスパイアされたドレス、フレディ・マーキュリーが購入した着物など、有名なデザイナーの代表作品がすぐ身近にあることにも興奮しました。特に今回のショーのオープニングは、これまでの着物の歴史の中でも素晴らしい瞬間だと感じられて、その場に居合わせたことがとても嬉しく、光栄なことでした。  

それではまた次回に!

 

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