ヨサヲさま
ひなめぐり、おつかれさまでした!和装で巡られた観光客の方もおられたとのこと。これこそ、他地域のひな祭りイベントとはひと味違う、与謝野の本物ポイントですね。
さて、こけし「花子」を許可した京都の寛容さを讃えてくださったので、裏事情をお教えしましょう。
現実は、悲しいかな、その逆。「1カ月余の展示はもはや『常設』。高さ12mは京都市風致地区条例に違反」との指摘で、途中で「寝かせた」らしいです。信じられない!
「花子」を手がけたユニットYotta(ヨタ)は2人とも京都ゆかりの芸術家で、現代アートの最高賞ともいえる岡本太郎現代芸術賞を受けた本格派です。モットーは「アートと一緒にまちに出る」。見慣れた場所を非日常な空間に変えるのが最大の持ち味です。
趣旨は面白いし、このアートイベント自体が行政の肝いりなのに、なんで水を差すのかしら。私は、東山を背景にした風光明媚な岡崎公園の鳥居横に立つ、京都市美術館の建て替え巨大クレーンの方が、よほど景観を損ねています。ずっと立ってるし。
考えてみれば平安神宮の鳥居だって、かなり破調の造形物です。
鳥居も、こけしも、ついでにクレーンも。芸術のミヤコというなら、アートとして受け入れる度量がほしいです。
アーティスト側が、それを逆手に「寝かしちゃった」ところは、さすが。
こけし花子はポンプ式だし、高級車を石焼き芋カーに改造した岡本太郎賞の「金時」はもちろん走行可能だし、与謝野にも招いてみてはどうでしょう。ヨタは、ド派手な外見から「ヤカラ感」が漂いますが、とってもナイスな人たちと聞いています。
ちなみに、建築が進む京都市美術館は、ことし、ネーミングライツで「京セラ美術館」と名称変更になるそうです。青春時代に数々のコンサートで思い出いっぱいの京都会館は既に「ロームシアター」に変わったし、こういった文化施設が、スタジアムと横並びにお金で名前を売却するのは、どうなのでしょう。
特に美術館は、この企業がコレクションを収集したわけではなく、京都画壇の画家たちや市民が「ふるさとに」と寄託した美術品も多いのです。それが、市民に諮られることなく、あっさりネーミングライツを採用した行程にも、私は釈然としないなあ。
ぶーたれっ放しでごめんなさい。
京都はいよいよ観光シーズン突入です。私は京都御所の特別公開に行ってきました。
写真ぐらいは古都の薫りに満ちた、御所車(ゴージャス!)をどうぞ!
ミヤコさま
ひなめぐりも無事終わりました。最終日はあいにく春の快晴にはなりませんでしたが、なんとか天候ももちました。今年もいつもの人出で賑わい、なかには着物姿で散策される方もいらっしゃって、ちりめん街道の風情を感じました。
こうしたイベントが開催されること、町の人にとってもとても大事なことに思います。ついつい伝統祭礼や伝統行事に目が行きがちですが、こうした地元発の手作りイベントは、若い人たちが自分たちで新しい歴史を創っていこうという熱意が強く、なにより自分たちで盛り上がり楽しみます。そして、一体となって少しずつ新しい歴史を作ります。
一方、若いイベント主催者にとって、自分の町で三代続く伝統の雛壇を見ることは、驚きの事に違いない。その実感があって、あらためて伝統や歴史の凄さや重さを理解することになるのでしょう。(一代しか置けない、地域コミュニティのない都会では体験できないことです。)そのプロセスを経て、自分の町のすばらしさを知り、町を愛し誇りに思い、町のためになんとかアクションしようという思いが湧くのではないかと思います。新しい歴史を創る一方、伝統的な歴史を守ることにもつながります。
来年は新しい年号でのひなめぐり。平成雛もまた新たな歴史を背負うことでしょう。
ところで、写真のこけしはなんとも見事です。アートというか、抜群のインスタ映えPOPです。おっとっと、POPと言っちゃぁいけませんね。(笑)
伝統文化に口うるさそうな京都市が、しかも平安神宮のそばで、この巨大POPのディスプレイをよくまあ許したものだと、市に敬服します。(笑)
今日は3月11日。震災から8年となりました。まだまだ傷跡は残りますが、テレビを通じてではありますが、被災地の皆さんが、元気で明るくインタビューにお答えになっている様子や8年の間にすっかり変わった風景を受け入れつつ、前に進もうとされているご商売の方々をみると、自分がまだまだ甘い、緩い気がしてなりません。
卒業や入学入社の季節となってきました。新しいライフステージに入る人、新たな新天地で生活が始まる人、それぞれの希望や夢の蕾が膨らみます。
平成最後の春、希望や夢にあふれるすばらしい春でありますように。