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ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
ご注意!ドラマde地域おこし 令和3年2月9日

ヨサヲさま

 春は、大学生が人生の宝物・キャンパスライフに別れを告げる季節でもありました。
 東京都の小池知事が会見で「ことしは追い出しコンパもナシ。謝恩会もナシ。卒業旅行もナシ」と連呼し、手で大きくバッテンをしたのを見て、暗澹たる気持ちになりました。
 私たちって新しいスタートを切る前に、「ありがとうとサヨナラ」の儀式が必要だと思いませんか。万感の思いを込めて時間を共有し、出会った人と過ごした日々を抱きしめて。そして、それぞれの旅に出発していきたい。それもアカンとは…。どんなにリモートのメリットを並べても、やはり失われた大切なものの大きさは言葉になりません。

 さて、決定当時からヨサヲさんとの書簡でも取り上げてきた大河ドラマが終わりました。若手俳優主演のドラマが増えるなか、理知的な大人が主人公の物語は毎週楽しみでした。終盤はバッド感満載で画面さえ暗かったけれど、それも好みでした。信長が天下統一後に何をしたか、例えば商業や流通の自由化など功績面はすっ飛ばして、「戦続きの無茶な若殿」のイメージのまま、本能寺を迎えました。
 我らが光秀も翻弄され、主人公なのに統治面がほぼ描かれず。ああ、殺生。亀岡や福知山では智将として本当に慕われているだけに、紹介してほしかったですね。
特に観光に結びつくという本編後のゆかりの地紀行。福知山はギリギリでお城や音頭が紹介されましたが、亀岡に麒麟は来なかった。甲冑姿でPRしていた市長も無念でしょう。
 NHKって正直、けっこう薄情です。2次利用担当の関連会社が、ゆかりの地に期間限定「ドラマ館」を売り込み、設置・運営費は地元負担。館にもランクがあり、衣装展示や俳優来館のオプションで価格も違うと聞きました。公金投入するのだから市民への説明責任も出てくるし、市民はもちろん、関係者は祈る気持ちでしょう。
 京都市内や滋賀、岐阜あたりは何度も登場しているのだから、観光分散の意味を込めて、幅広く紹介すればいいのにね。とはいえ、もう大河やアニメ頼みの地域おこし、そろそろ距離を置いたほうが賢明かも。以前は「男はつらいよ」誘致で地域合戦状態でした。誇りをもって、足もとの宝を再発見しましょう!

 さて、数年前の書簡で「光秀の首塚」を紹介した後始末として、今回は「本能寺跡」を訪ねました。
 秀吉の命で寺町御池に再建されるまではここ、まさしく信長最期の地です。山鉾町に近い都心部ですが尋ねる人も少なく、たたずんでいます。以前は番組小学校の流れをくむ本能小の趣ある校舎がありました。今は高齢者施設と自治会館等が同居するビルになっています。石碑の隣で椿が数輪、咲いていました。

ミヤコ
一人暮らしが、幸を呼ぶ。 令和3年2月9日

ミヤコさん

 早1月が去ってしまい、逃げる2月がやってきました。共通テストで盛り上がった1月ですが、今月からいよいよ本格的に私立大学の入試がスタートします。非常事態宣言も3月7日までの延期となり、多くの大学を抱える東京、京都などは、大学も受験生も宿泊施設も、神経質な日々が続きますね。どうぞ関係者の皆さん、難儀な環境ですが、頑張ってくださいね。

 大学に通う学生の中には一人暮らしの方も多いことでしょう。本来なら親元を離れ、解放感いっぱいワクワクした気持ちで飛び立つ時期。しかしながら昨年今年はちょっと違う。コロナ禍での入試、コロナ禍での一人暮らし。昨年は、長い受験勉強を終え、新しい門出であったはずも、大学キャンパスで集うこともなく、外出自粛の自室生活。夢と希望でふるさとを後にしたものの、知らない土地での孤独な自室暮らし。そりゃ、気分もめいるし、何より人に会わないんだから寂しくなるよなあ。ほんと、頑張れってエール送りたいです。

 以下は、一緒にこの地域を盛り上げてくれている福知山公立大学の学生の一文です。
 〇一人暮らしを始めて2年、最近感じるのは実家のありがたみです。一人暮らしだと、自炊、洗濯、買い物、掃除、全てのことを1人でしないといけないため、「両親ってやっぱりすごいな」と日々感じています。特に風邪をひいた時にすごく感じます。   一人暮らしで風邪ひいた時って結構辛いですよね。福知山に行くと決まった時も、「よく風邪をひくけぇ心配。ほんとに大丈夫?」と心配され、最近も「喉とか痛くない?大丈夫?」というLINEがきます。(笑) そういったLINEが来ても私は、「もう子供じゃないんだし、大丈夫よ」と、無愛想な返信をしてしまいます。(笑)それでも一人暮らしをしているのは心配なんでしょうね。(笑)月に2回ほど野菜やらを送って貰うのですが、必ず手紙付きで送ってくれます。

 普通の一人暮らしの風景ですが、とてもほのぼのします。LINEのやり取りもあれば、実家からの手紙を添えた野菜の配送。(今っぽい親子のコミュニケーションです。)

 コロナ禍で一人暮らしをする子供を温かく見守るご両親の姿が思い浮かびます。こんな状況でなければ学生の皆さんも親のありがたみって感じなかったかもしれない。
 寂しさ、無念さ、くやしさを共有し、お互い元気で過ごす時間の中で育まれる信頼関係や思いやりは、きっとコロナ終息後に倍返しどころではない喜びや幸せとなって返ってくるに違いないです。

ヨサヲ
与謝野町観光協会 会員企業
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