丹後ちりめん本格着物体験は、丹後の生糸ちりめん商家であった「旧尾藤家住宅」を基点に体験頂けます。旧尾藤家住宅は昭和初期の洋風住宅建築が付加されているなど、和と洋の世界が融合した建築と評価されており、平成14年3月26日、京都府有形文化財に指定されています。本物のシルクの着付け体験はもちろん、旧尾藤家住宅の情緒もお楽しみ頂けます。
体験いただける正絹織物の着物は、すべて「丹後ちりめん」の着物です。お客様には現物をご覧頂き、お好きな着物をお選び頂けます。
語りべの会による、ちりめん街道(重要伝統的建造物群保存地区)の町並みの散策ガイド。京都府指定文化財「旧尾藤家住宅」についても詳しくガイドいたします。
旧尾藤家住宅にて当時使用されていた朱塗りの器を用い、丹後の地元食材を使用した、郷土料理を召し上がって頂けます。
風呂敷利用の最低限のマナーを聞きながら、丹後ちりめんの風呂敷を用い基本的な包み方をスタッフ指導のもと体験頂けます。
茶道体験では、単にお茶を召しがっていただくだけでなく、スタッフ指導のもとご自身でお茶を点てる体験もして頂けます。お茶のお手前に関することだけでなく、和室での立ち振る舞い・作法なども学んで頂けます。
丹後ちりめんの町で、織物の体験。織物は、経糸と緯糸が織り合わさり、一枚の布になります。手織体験では、経糸と緯糸を織り合わせ一枚のコースターを作ります。緯糸の通し方により風合いができ、手織りならではのオリジナル作品が作れます。
丹後ちりめんの町で、きものの文化にふれる体験。きものの帯に締める帯締めを作る技法組みひもの体験です。4つの「こま」という道具を使い、シルク100%の糸を組みひも台にかけ、組んでいきます。帯締めがどのように作られるか体験していただき、作った作品はミサンガとして身に着けることができます。
手織り体験の上級編、木製の手機を駆使してシルクのストールを作る体験です。機屋の職人が使用する高機を使い、一日かけてストールを織りあげます。初めての方でも職人が丁寧にレクチャーをするので、本格的な手織りが体験できます。トン、 トン、 トンと織り進めていく作業は、ちょっと時間はかかりますが、作品を完成させる楽しさは格別です。
当サービスでご利用いただく着物は、丹後地方で製織された丹後ちりめんの生地を使用しております。産地ならではの特徴として、ご要望いただきましたら、丹後ちりめん織元、染織工房を紹介させて頂きます。自分だけのオリジナル着物をお誂えしてみませんか?
与謝野駅より車で約10分、緑豊かな山間部にワタマサの本社工場はあります。大正7年の創業以来、機屋としてものづくりを続けて来た丹後ちりめんの織元です。本社併設の製織工場の他、第2製織工場・撚糸整経工場を構えるワタマサ。工場見学なども受け付けており、伝統産業をもっと身近なものにと、その伝承にも取り組んでいます。
4代目社長 渡邉正輝氏は、従来の技術や伝統を大切にしながら、現代に即した新しいものづくりを積極的展開している若きホープ。白生地の受注生産だけでなく、デザインも開発・発信しているワタマサ。特に、印象的な商品は鮫小紋で、江戸小紋の代表柄のひとつで小紋三役とも呼ばれていますが、ワタマサ製は、勢いよく尾びれを振るサメがびっしりと並んでおり、何とも素晴らしく、とてもシャレています。
機能性も追及し、発売以来大反響なのがアイディア商品の〈洗える〉絹の半襟。10種類ある柄の中でも人気の〈恋唐草〉と名付けられた柄を見ると、唐草の中に沢山のハートモチーフが隠れており、ここにも小粋な演出が感じられます。
日本海に面する網野町、海岸線にほど近いところに小林知久佐氏の仕事場、小林染工房があります。
この道40年、無地から暈しまで様々な色柄の引き染めを手がける小林氏の真骨頂は、丹後ブルーと銘打った鮮やかな青色。どこまでも広がり続く青い海、青い空、水平線を思わせるグラデーション。丹後ブルーで染め上げられた一枚の着物は、はっとする鮮やかな色彩と光沢を放ちます。
引き染めにこだわる小林氏の染色作業はすべてが手仕事によるもの。伸子染職張りした白生地がピンと張り巡らされた工房では、その手に握られた幅広の刷毛と小林氏の無駄なく研ぎ澄まされた所作によって、丹後ちりめんが素早くかつ的確に、一定の速度でよどみなく染め上げられます。
明治時代末期から新橋色と呼ばれ着物の世界でも人気だった青は、焼けやすい色だったためになかなか定着しませんでした。小林氏は長年にわたる試行錯誤の結果、色褪せしにくい堅牢な青色の染料の開発に成功。その色こそが、限りなく透明度が高く色鮮やかな丹後ブルー、見るものの心を一瞬にして奪う青の世界です。