ヨサヲとミヤコの往復書簡 京都に憧れる与謝野のヨサヲ。与謝野に憧れる京都のミヤコ。往復する2つの想いは、ただの雑感? それとも…。
GW10連休に想う。 令和元年5月8日

ミヤコ様

 平成から令和へのバトンタッチのGW10連休を終え、いつもの日常に戻っています。
 ミヤコさん、この10連休、いかがお過ごしでしたでしょうか。
 こちらは、おかげさまで、10連休を利用した観光地巡りのお客様の来町で日々忙しい毎日でした。ミヤコさんのご存じの天の橋立から伊根方面への道は大渋滞でお客様に大変ご迷惑をおかけしたようです。(こちらにとってはたいへんありがたいことでしたが。)
 私もこの休み期間に福井県勝山市や滋賀県小浜市、長浜市を訪れ観光客気分を味わいました。どうやら、日本中の観光地に人が溢れ、特に地方には今までにはない数の人が押し寄せたようです。地方にとってはなんともうれしい悲鳴で、経済的にも少し潤った感じがします。
 さすがに、10日間(必ずしもすべての生活者が10連休ではないでしょうが)も休みが続くと、誰しもどこか出かけたくなるのは想像がつきます。
明確な目的地や旅行目的があるわけではなく、どこかふらっと出かけてみたくなる、そんな気分なんでしょう。無目的の旅とでもいいましょうか、日常から離れるのが目的の旅って感じですね。
 案外、地方への集客の答えの一つがここにあるように思います。
 週2日の休みだと休み明けからの日常を考えるとなかなか旅行気分にならないけれど、4日くらいの休みがあれば1泊2日の旅行はそれほど苦じゃない。日帰り旅行だと2回は行ける。片道4,5時間の移動でも4日間の休みなら1日くらいトライしてもいいかなと思えてくるもので。
 3か月に1回、年4回の4連休、国の政策や会社の取組があっていいんじゃないかと。
そうなると、年末年始・GW・お盆・シルバーウィークの4つに加え、4連休が4回という中・大型休暇で、「出かける」ことへのハードルが一気に下がるように思います。
 地域の魅力ある観光化推進も大事なことですが、そもそものお客様側の都合(出かける環境づくり)がもっと大事なことではないかな。
 10連休の最中、ずっと頭に浮かんでいたことです。(笑)
 何はともあれ、令和にGO!

ヨサヲ
宇治茶と抹茶とスイーツと 令和元年5月8日

ヨサヲさま

 和束町に行かれたのですね!お茶関連の仕事で何度も訪れたことがあります。
 特に「初和束」は感動されたと思います。360度、緩やかな茶畑の丘陵に囲まれる「茶源郷」(言い得て妙!)体験はなかなかできません。
 外国人にも大人気で、あの星野リゾートがインバウンド向けのホテルを検討中とか。ちょっとシャクですが、さすがの目の付け所です。

 「宇治茶看板」問題にも最近は動きアリです。
 世帯の2割が茶農家で、ご指摘の通り、府内の茶葉生産の4割を担います。なのに、「宇治茶」と銘打って出荷される。かつては「仕方ない」で済んでいたかもしれませんが、地域には地域の誇りがあります。しっかりと「和束茶」とする例も増えてきました。
 「玉露」が得意な京田辺市、「緑茶発祥の地」である宇治田原町など、「宇治茶」と十把一絡げにされていた地域でも、同様の動きがあるようですよ。

 「新茶」のシーズンで、コンビニにも抹茶スイーツが増えてきました。
 抹茶はすっかり京都を代表するスイーツの定番ですが、今に続く抹茶ブームは2001年のスターバックス「抹茶ラテ」が最初らしいです。日本国内限定フレーバーか?と思いきや、なんとアメリカ発。この抹茶ブーム、逆輸入なんですって。

 カフェに、京土産に、コンビニスイーツ‥。
 さぞ茶どころは喜んでいるだろうと思いきや、そうでもないらしいです。
 抹茶の原料になる「碾(てん)茶」は、長い間、茶葉全体の2%程度に過ぎませんでした。高級な碾茶は茶道用に、手間ひまかけて限定栽培されていたのです。
 しかし、最近の抹茶ブームで「とにかく抹茶が足りない!」に。
 急激に増えた需要に対応するため、農家は新しい機械を導入して、つくる茶の種類を変えているそうです。さらに、なかなか手間暇をかけられないため、質的に劣る製品も。なのに、一律に「宇治抹茶」と箱書きされてしまいます。
 こんな戸惑いの一方で、茶葉を淹れてゆっくり飲むスタイルは衰退の一途。
 地域を歩くと、「抹茶ブームはありがたいが、生産地は本当にこれでいいの?」という声をよく聞きます。
 抹茶スイーツは確かにウマイ! でも、抹茶味を含むたび、私はちょっと複雑な気持ちになります。

ミヤコ